旦那一筋の真面目な主婦に浮気の女神様が降臨した
高校を卒業して丁度20年が経った。それを記念して同窓会をしたいと郷里の同級生から案内状をもらった。懐かしかったので幹事役の友達に電話をして様子を聞いたが、今回は節目でもあることから、たくさんの同級生が集まるということであった。
主婦はこのような時でないと気休めできないので、主人に話をしたところ快く出席を許可してくれた。子どもたちも家事その他は自分たちでやるから心配しないでと言ってくれたのである。
それで、今日は同窓会に着ていくものを買うため久しぶりに銀座に出てきたのである。年甲斐もなくワクワクしてしまい、選ぶのに手間取っていたら、「これよく似あいますよ」と後から男の声が聞こえた。振り返ってみるとかすかに見覚えがある。続いて「同窓会に行くの」と親しげに聞いてきたのである。
奇妙な感じになって、顔をよく見たら思い出した。それに胸にも名札があったので同級生のG君であると判明したのである。なんでもこのデパートの外商にいて、名刺の肩書きに課長と書かれていた。
それにしても偶然というのは恐ろしい。G君と出会うとは想像だにしなかったので、感激も一入であった。同時に高校3年の時付き合ってくれと打ち明けられたが断ってしまった、苦い出来事を思い出してしまった。
折角だからお茶でもどうかと誘われ最上階のレストランへ行くことにした。コーヒーを飲みながら、自然に高校時代の話になり、懐かしさがこみ上げてきた。G君も同窓会は何としても出席するという。だから、2次会は二人だけでやりたいから、時間をとって欲しいとお願いされた。唐突であったが、G君の真剣な眼差しに断るわけにはいかなかった。私だって彼に全く関心がないわけではなかったからだ。それに二回も断ることはいくらなんでも失礼というものである。
結局その日はお茶を飲んで話をしただけで失礼した。後は同窓会の時の楽しみである。楽しみだなんてまるで不倫にでも発展することを期待しているようだ。いやこれはいけない、不純な動機を秘めてはいけないと、自分を戒めた。しかし、ものの数分もしない内にG君の顔が浮かび淫靡な妄想が頭の中を駆け巡った。
忘れ物はないだろうか。たかが一泊の旅に念を入れるまでもないが、遠足に出かける子供のように心が躍ってならない。というのは、あれから後、私からG君に電話して、郷里まで一緒に行きたいとお願いしたのである。それに快く了解してもらい東京駅で待ち合わせという段取りになっている。故に心は余計にドキドキしている。
今日の日の為に下着も新しいものを3枚用意した。彼が気に入ってくれたらいいのと恥ずかしながら期待してしまう。コンドームも荷物の中にそっと忍ばせた。同窓会の後、二人だけの2次会であの時を迎えてもいいように準備は万端である。
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